ムンバイでやることがなくなったら

10/24(土)

【ムンバイ】

インドにしては、珍しい朝食付の宿

時間は1時間と制限はあるが、無いよりはマシ

朝食終了ギリギリの時間に起きてしまい、急いでダイニングホールへ降りる

朝食をゲット

食パン3切れ、ジャム、バター、ゆで卵、バナナ、ミルクティー

シンプル

朝からカレーじゃないだけ嬉しい

チェックアウトの時間も迫っていたので、急いで食べて、部屋に逆戻り

大まかに荷物をまとめて、チェックアウト

シャワーも浴びたかったが、時間はなかった

夜、列車に乗る前に時間があれば浴びよう

午前中はデンマーク人と駅へチケットを買いに行った

初めてのスリーパークラス

次の行先はアウランガーバード

エローラ遺跡、アジャンタ遺跡で有名な場所だ

夜9時発

235ルピー(約440円)

チケットは駅の予約センター2階にある外国人窓口で購入

パスポートが必要だった

記入用紙に書き込むところは、他の駅と一緒

デンマーク人は明日のゴア行の夜行列車を購入

宿に戻るとダラダラ

本棚があったので、いろいろ漁っていた

滋賀の｢ありがとう｣団体という宗教関連の冊子が山ほどあった

この人は何しにインドに来たのだろう

他にも数冊、日本語の本やガイドブック

夜の9時までは何もすることがない

暇なので、エレファンタ島という島へ行くことにした

暇そうなデンマーク人も誘って一緒

インド門で船のチケットを購入

往復160ルピー(約300円)

エレファンタ島行の最終は15時くらいまで

インド門と横にあるタージ・マハルホテルを海側から眺め、出発

2階のデッキ席は別料金を徴収していた

乗船中はデンマーク人から仕事の話などを聞いていた

オーストラリアでワーキングホリデーをやっていた彼

訪問販売のセールスマンだったらしい

おとなしいと自分では、言っていたが、そんなことはない

でないと、そんな仕事を続けられないだろう

インドのあとは、またオーストラリアに戻って仕事を探すようだ

20才とまだ若い

大学はそのあと行くようだ

日本と違って海外ではそんなこと、当たり前のようだ

30歳の大学生も珍しくない

船に揺られること1時間

エレファンタ島に到着

何回も船から船へと渡り、岸にたどり着いた

船から船へと渡るときは大混雑

そして、インド人は列を守らない

後ろからどんどん抜かしていく

港からは既に出店の列

完全に観光地化されている

島には牛やサル、野良犬も住みついている

港の出口で外国人は税金5ルピー(約10円)の支払い

そこまでは、ミニ列車も走っているが、インド人でぎゅうぎゅうになっている

微妙な距離で10ルピー

降りる場所も変なところ

乗らなくて十分

昼食を食べ、観光開始

エレファンタ島は小さな島

なぜ有名なのかというと、石窟寺院があるから

大小5つの洞窟

そこまで、階段を上がっていく

道の両サイドにはお土産屋の露店がズラリと並んでいる

更に下りてくる観光客もいて、ただでさえ狭い道はもっと通りにくくなっている

石窟寺院の入場料は250ルピー(約470円)

一番の見所は入ってすぐの洞窟

一番大きくて広い

そして、彫刻なども豊富

ガイドの客引きもそこに集中している

数千年前の人たちが機械もなく、こんなに大きなものを作ったと思うと、末恐ろしい

昔のインド人も今のインド人みたいな性格だったのかな

そうだとすると、なおさら考えられない

と考えるのは私だけだろうか

インド人は職人気質な部分もあるようだ

小さな町工場は一本裏に入った道に密集していたりする

金属を叩いていたり、木彫りのお土産を掘っていたり、繊細な仕事をする人も少なくない

1番の洞窟以外は普通だった

園内にはサルがいる

お互いに蚤取りをして、くつろいでいる様子

250ルピーと160ルピーの船代を払ってまで来るところではないかな

18時がムンバイ行の船の最終便

船が進むに連れ、夜の暗さは深まっていく

昼に見かけた沖に停泊しているタンカーは不気味に光っている

1時間後、ようやくライトアップされたタージ・マハルホテルの屋根が見えた

エレファンタ島は完全なヒマ潰し

あまりにも夜行列車の時間までヒマ過ぎたので行っただけ

エローラ、アジャンタに行くなら、行かなくても良かったかもしれない

夜になり、歩いて駅に向かう

駅舎は夜になると、青くライトアップされていた

思ったより早く着いたので、写真を撮っていた

軽くスナックも食べ、列車を待つ

電工掲示板に表示されたプラットホームに行く

ジェネラルシートはたくさんの乗客で既にいっぱいになっていた

スリーパークラスを取っておいて良かったかもしれない

荷物を座席に下ろし、ゆっくりとする

しばらくすると、フランス人のカップルがやって来た

彼らもエローラ、アジャンタに行くようだ

どうやら彼らは弾丸ツアー

1日で両方回る

そして、アウランガーバードには戻ってこず、そのまま北上

近くの駅から、次の目的地へ行くらしい

エローラには行かない予定で、アウランガーバードに1泊するつもりだった

彼らのプランなら、1泊しない分をエローラに回せる

急遽、彼らと一緒に回ることに決定

2人とも先生という職業

フランスの教師は休みが取りやすいらしい

だから教師になったと言っていた

6～8週間の連続した休暇が取れる

6週休んで、15週くらい働く

その繰り返しらしい

前の休暇にはタンザニアに行ってサファリを楽しんだと言っていた

インドは10日間だけの滞在

だから、急いで行きたいところだけ旅しているようだ

インドにはフランス人の旅人が多い気がする

仕事を始めたら、旅行ができなくなる

今の職業なら、短期間だが旅に出やすい環境

また短期間の方が旅のモチベーションも上がる

長期間になると、楽しい思い出だけでなく、苦しい思い出も混ざる

だから、長期間の旅を終え、また旅をしたくないと言っている友人にも

何度か会ったことがあると言っていた

彼らにとって旅は欠かせない

彼らと出会って、また新しい考え方に触れることができた

日本に帰って、旅のない生活は今の私には考えられない

数十年、日本に閉じ籠るなんてできない

彼らのような働き方、生き方が理想だ

そんなことを話し合いながら、夜の列車は進む

心配なのは3人ともいつアウランガーバードに到着するのか知らないことだ

2015年10月　インド　エレファンタ島